2010年10月31日日曜日

『ガラスをとおしてのぞく世界』


今日は、ガラス体験を行うiGLASS STUDiO についてご紹介したいと思います。

五十嵐智一さん、野口和美さんご夫婦の工房ですが、お二人とも多摩美術大学のガラスコース出身で、ICFA理事・企画指導 イゲタミレイの先輩&後輩にあたる方です。

五十嵐智一さんは大学卒業後、ボトルなどのデザインメーカーに勤務の後、金沢の卯辰山工房に勤務、その後多摩美術大学の工芸学科ガラス研究室助手として勤務された後、成田にiGLASS STUDiOを構えられました。大学での助手時代には、大学の夏休みの子ども向けプログラムや、オープンキャンパスなど、ガラスのことを知ってもらうプログラムを体を張って成し遂げてきました。おいしいものに対するアンテナがすばらしく、五十嵐さんのつくった酒器はお酒がとてもおいしく感じる!+αの機能も抜群なのです。そして、ガラスだけでなく野球をこよなく愛するとっても面倒見のよい方なのです!

野口和美さんは、多摩美術大学卒業後、iGLASS STUDiOを一緒に立ち上げられ、パートドヴェールという、ガラスの粉を型につめて炉に入れ溶かして成形する、吹きガラスとはまた違った技法を使って、とってもかわいい小物を作られています。ご実家がカバンなどの職人さんだということもあって、持ち前のセンスをかばん作りにも活かされ、こんなの欲しかった!!というような、とてもユニークなかばんもつくる方です!

お二人の工房は、ほとんどが自分たちでの手作りで、隣接する自宅のリフォームまで、仲間たちの手助けを借りて、とてもステキに作り上げられました。さらに、それだけならず、おいしいナンを食べるために?タンドリー窯まで作られたそうです!インド人もびっくり?!ものづくりにかけるお二人ならでは!です。

今回はICFAの趣旨にご賛同いただき、このワークショップの開催となりました。ガラスのことだけでなく、もの作りの現場をとおして、様々なことを感じられる一日となることを願って今回のワークショップを企画しています。
まだ若干定員に余裕がありますので、参加希望の方は申し込みをお早めに!!




2010年10月21日木曜日

「小さな造形の旅~ガラス制作体験~」のお知らせ

 「小さな造形の旅~ガラス制作体験~」
さわってみよう!ふくらませてみよう!ガラスってどんなだろう?!

 ICFA企画「小さな造形の旅」のご案内です。
今年は、ICFA理事・ガラス作家 イゲタミレイの企画・指導にて自然溢れる千葉県成田市のガラス工房「iGLASS STUDiO」で、ガラス制作体験を行います!

制作体験といっても、ただ作るだけではなく、ガラスという素材をいろんな角度から知ってもらったり、経験してもらいます♪もちろん記念に持ち帰れるものも作ります!
iGLASS STUDiO』はガラス作家の五十嵐智一さんと、ガラス&かばん作家の野口和美さんの工房です。工房で溶けているガラスは蛍光灯の廃管を利用した、リサイクルガラスを使っている珍しい工房です。作家さんの仕事の現場を少しのぞかせてもらったり、ガラス工房ってどんな設備があるのか教えてもらったり…制作の現場を味わえる貴重な体験になることまちがいなし!です。

とけたガラスってどんなかんじだろう??
ひっぱるとどうなるのかな?つつくとどうなるのかな??
ぷーっとふくらませるのはどんな感じなんだろう??
蛍光灯のガラスをとかしたものって、普通のガラスとどうちがうの??
成田ののどかな風景に囲まれて、自然を満喫しつつ、ガラスに触れる一日を一緒に過ごしませんか?


 【日程】  20101123日(火・祝日)
  [予定]8:00貸切バスで横浜駅前出発→10:30ガラス工房着、制作
                         →16:00 ガラス工房出発→18:00 横浜駅前解散

【費用】  参加費 子ども3,000円 大人4,000
      (別途 交通費3,000円(往復)、昼食代1,000円程度)

【目的地】 iGLASS STUDiO(千葉県成田市)

【定員・対象】約15 (小学4年以上~大人)
 *定員になり次第申込を締切らせて頂きます。

【申し込み・問い合わせ】11月8日までに、お申し込み下さい。
 参加者氏名(ふりがな)/年齢(学年)/ご住所 /電話番号

<申込先>
 Eメール: icfa.yokohama@gmail.com
 *お申し込み頂いた方には、追って詳細をご連絡致します。


2010年10月9日土曜日

『イベント報告 アトリエZERO展関連 ワークショップ』

美しい秋晴れの10月2日(土)、「アトリエZERO」(ICFA協力)展覧会の会場でワークショップ『ジャンボTシャツに親子で合作アート』が開催されました。ワークショップには午前、午後の部合わせてたくさんの方にご参加頂き、大きなTシャツの布地がカラフルで創造性溢れる絵で彩られました。ワークショップ現場のにぎやかで楽しい写真と共に、制作の様子を紹介します!




展覧会場に用意された、真っ白なジャンボT-シャツの布地(ヨコ約4m×タテ2m)を前に、参加者の親子は、画家・児童絵画心理研究家 西森禎子先生の想像力を引き出すお話を真剣に聞ききました。テーマは「自然は友だち」です。さてさて、どんな絵を描こうかな!?




各参加者が自分の絵を描く場所として、丸、四角、ひし形などの枠を描きました。 親子同士、お友達同士で枠が繋がって行くように、そして全体の構図のバランスが取れるように、指導者がテキパキと枠の位置と大きさを決めていきます。自分の枠の中に、鮮やかなペンの曲線から楽しいリズムで、創造性豊かな絵をどんどん描く子ども達。絵を描くのは久しぶり!?、というお母さんやお父さんも、がんばります。


今回のワークショップは「アトリエZERO」展の30周年を特別記念して、合作アートを通じて心を育み創造力を高め親子の絆を深めることを目的に開催されました。子どもと大人の想像力を引き出し導く為に、西森禎子先生の指導にも熱が入ります。


西森禎子先生の指導に、ICFA若手スタッフのイゲタミレイと武田も加わりました。


何を描き足そうかな!?指導者も、子どもも、大人も、みんな真剣です。 親子の絵のフレームは近くに配置されていますが、子どもの絵の線を活かす為に、大人と子どもはそれぞれの枠内に自分の絵を描きます。 そして、少し厳しいようですが、指導者以外のは大人と子どもの会話は最低限にし、絵のこと以外であればOKというルールにしました。子どもの自由な世界、生き生きしたラインを壊さないよう、子どもがのびのびと創作を出来るように工夫しました。


自分の絵はどんな風に見えるかな?完成したかな?
自分の絵を遠くからみたり、近くのお友達の絵を参考にしてみたり、子どもも、大人も、仕上げに向けてラストスパート!完成が近づくに連れて、それぞれの絵の枠がつながり、親子の絆や友だちの絆、そして全体の調和が見えてきました!

午前の部、真っ白な布の状態から、
全体の調和を保ち、よく描き上げました!

午前の部で完成した面はこちら。

午後の部、参加者が多い状況のなか、描く場所やペンを譲り合い、
協力して作品を完成させました!

午前の部で完成した面はこちら。


作品は完成後、展覧会場内のスペースに展示されました。
他の展示作品と素敵に調和し、会期中多くの方に鑑賞を頂きました!

[今回指導に参加したICFA若手スタッフの感想]
数ヶ月前から絵を習いにアトリエに通い始めたので、今回は絵を描く人の気持ちに寄り添い、それぞれの絵が引き立つアドバイスを心がけました。「もう完成!」と早々に決めてしまう子どもに、少しヒントを投げたところ、自分の絵をじっくり見て気が付いた様子で、どんどん制作に夢中になり、最後は枠の中一杯に楽しい世界を完成させました。その子どもが絵をとおして自信を付けた様子をみて、子どもの創造力と柔軟性に圧倒されました。また、「絵は苦手です、、、」と謙遜されていた参加児童のお母さんやお父さんが一生懸命制作され、どの大人の絵も子どもに寄り添う、味のある素敵な絵になったことが印象的でした。西森先生の指導からいつも多くを学びますが、今回のように短時間で大勢の参加者を指導する場合でも、壁画同様に全体の調和を取ることと、子どもの想像力を引き出すことを同時におこない、最後の最後まで良い作品にする為に、熱心に指導されていた姿から指導の姿勢を学びました。 武田郁子(ICFA代表)


こどもたちは、テーマを与えてすぐに、西森先生が用意した図鑑にまっさきに飛びつきました。私も!私も!と、図鑑はひっぱりだこに…。しかし、指導するうちに、自分の中の自然をテーマにすればよいこと、実際の植物やら動物やらにとらわれる必要はないこと、頭の中のイメージで想像上のものを描いてもいいこと、などを伝えると、自然と図鑑の写真を手放すようになりました。そこが、こどもたちの自由な世界の入り口だったと思います。 結局、図鑑はその後ほとんど手に取られることなく、こどもたちはどんどん絵の中の自由な世界に羽ばたいていきました。最初は小さな画面がいい!と大きな画面を頑なにいやがっていた子が、『完成したのでもうひとつ、もっと大きいものを描きたい!』と申し出てくれた時には、とてもうれしく思いました。 そしておそらく普段あまり絵を描くことのない大人たちも、こどもにつられてとても楽しそうに、自由に絵を描いていて、なかなかユニークな絵がたくさんできあがったのがとても印象的でした!     
イゲタミレイ(ICFA理事・企画制作)